続けるよりもやめる方が難しい|すべてを手放すと決めた夜
それは、特別な夜ではありませんでした。
記念日でもなく、何か大きな出来事があったわけでもない。ただ、いつも通り夕食を終え、息子が宿題をし、静かに時間が過ぎていくだけの夜でした。
でも、その夜。
私はひとつの決断をしました。
長いこと続けてきた習い事を、すべてやめる。
中学受験に向けて、本気で進学塾に通うと決めたからです。
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中学受験と習い事の両立はできるのか
息子は小学校三年生。
算数、国語、理科、社会。
進学塾の授業は週に何度もあり、宿題の量も少なくありません。
「中学受験と習い事は両立できるのか?」
何度も自分に問いかけました。
これまで息子は、いくつかの習い事を楽しんできました。
楽器、スポーツ、文化系の活動。
どれも簡単に始めたものではありません。
少しずつ上達し、先生にも恵まれ、確実に成長してきた時間です。
だからこそ、やめるという決断は簡単ではありませんでした。
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続けるよりも、やめる方が難しい
続けることは、ある意味で楽です。
今まで通り通えばいい。
周囲からも「頑張っているね」と言ってもらえる。
でも、やめることは違います。
積み重ねてきた時間を、自分の手で終わらせること。
「もし受験がうまくいかなかったら?」という不安と向き合うこと。
中学受験のために習い事をやめる。
言葉にすると合理的です。
時間の確保。優先順位の整理。集中できる環境。
けれど、感情はそう単純ではありませんでした。
リビングには、使い込んだ道具が置いてありました。
何年も通った証が、そこにありました。
それを手放すと決めるのは、本当に苦しかった。
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すべてを手放すと決めた夜
その夜、私は覚悟を決めました。
中学受験は、息子だけの挑戦ではない。
家族全体の挑戦だと。
時間にも、気力にも限りがあるなら、
今はひとつに絞ろう。
続けるよりも、やめる方が難しい。
でも、その難しさから逃げないことが、
受験のスタートなのかもしれない。
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息子のひと言
翌朝、息子に話をしました。
思っていたよりも、あっさりした返事でした。
「そっか。」
少しだけ寂しそうに笑ったその顔を、私は忘れられません。
親の決断は、いつだって正解かどうか分かりません。
それでもあの夜、私は選びました。
中学受験に集中するために、習い事をすべてやめるという道を。
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中学受験で悩んでいるお母さんへ
もし今、
・中学受験と習い事の両立で迷っている
・やめる決断が怖い
・後悔するのではないかと不安
そんな気持ちを抱えているなら。
正解は、ひとつではありません。
続ける道もあれば、やめる道もある。
ただ、どちらも簡単ではない。
私は、あの静かな夜に決めました。
手放すことは、諦めることではないと信じて。
あの夜が、わが家の中学受験の始まりでした。
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