入塾テストの朝。
わが家は、驚くほどいつも通りでした。
子どもはまったく緊張感もなく、ゲーム三昧。
「今日、テストだよね?」と声をかけても、どこか他人事のような様子でした。
前日に特別な対策をするわけでもなく、本当に“そのままの自分”で向かった入塾テスト。
親の私のほうが、よほど落ち着きませんでした。
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実は、ここに至るまでに二つの塾を受験しています。
一つ目は 日能研。
結果は、不合格でした。
正直、ショックは大きかったです。
そして二つ目は中堅どころの塾。
けれど私たちは、その結果を聞きに行く前に辞退しました。
理由は一つ。
どうしても 早稲田アカデミー に挑戦したい気持ちが強かったからです。
「行くなら、本命へ」
そう決めていました。
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そして迎えた、早稲田アカデミーの結果。
判定は――E判定。
紙を見た瞬間、胸がぎゅっと締めつけられました。
以前、別の塾に通っていたこともあり、
「もう少しできるのでは」とどこかで期待していた自分がいました。
その期待が、一気に崩れた瞬間でした。
けれど同時に、“合格”の文字もありました。
ギリギリの良い判定。
完全な不合格ではなかった。
滑り込ませてもらった、という感覚でした。
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ほっとした気持ちと、焦りが同時に押し寄せました。
進学塾に入れるという安心。
でも、E判定という現実。
もっと優秀なお子さんたちが、
前に、前に、前にいる。
その背中を追いかける立場なのだと、はっきり自覚しました。
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さらに、入塾前の組み分けテストには参加しなかったため、クラスは一番下からのスタート。
まさに、底からの挑戦です。
正直に言えば、点数や偏差値にはショックもありました。
一方で、子どもはというと――
特に落ち込む様子もなく、
特に悔しがる様子もなく、
本当にいつも通り。
焦っているのは、私だけでした。
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私は、子どもに「学歴」という一生残るものを持ってほしいと思っています。
見栄ではありません。
将来の選択肢を広げてほしい。
努力が形として残るものを手にしてほしい。
だからこそ、E判定は重く感じました。
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でも、ふと考えます。
あの日、ゲームをしていたあの子は、
無理に背伸びすることもなく、“そのまま”で受けました。
そして、E判定でも合格をもらいました。
一番下のクラスからでもいい。
ギリギリでもいい。
ここから積み上げればいい。
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E判定は、終わりではない。
むしろ、スタート地点。
安心と焦りのあいだで揺れながらも、私は覚悟を決めました。
この子と一緒に、ここから上を目指すと。
小さな机から始まった挑戦は、
まだ始まったばかりです。
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