中学受験をすると決め、
早稲田アカデミー への入塾を申し込みました。
塾を決めたときは、「これで進むんだ」という気持ちと、「本当に大丈夫かな」という不安が入り混じっていました。
でも、申し込みを終えた瞬間から、すべてが一気に現実味を帯びてきました。
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最初の支払いは、コンビニでした
初回の支払いはコンビニ払いでした。
振込用紙を持ってレジに並ぶ私。
前の人は公共料金やちょっとした買い物。
そして私の番。
授業料と教材費を合わせて、およそ10万円。
金額を読み上げられた瞬間、胸が少しだけぎゅっとしました。
分かっていたはずの金額なのに、
声に出されると重みが違います。
一度に10万円。
スーパーで数十円を気にしている私にとっては、簡単に出せる額ではありません。
お財布からお金を出しながら、頭の中では計算が始まりました。
・これから年間いくらかかるんだろう
・季節講習は?
・模試代は?
正直、不安はありました。
でも同時に、思ったのです。
「ここから始まるんだ」
お金を払うという行為は、覚悟を形にすることなのかもしれません。
払ったからには、やる。
中途半端にはしない。
そう心の中で、静かに決めました。
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数日後、届いた大きなダンボール
支払いから数日後、自宅に大きなダンボールが届きました。
想像以上の大きさに、思わず声が出ました。
「え?こんなに?」
箱を開けると、ぎっしりと詰まったテキスト。
算数、国語、理科、社会。
問題集に解答集、補助教材。
教科ごとに色分けされていて、さらに動物のイラストで分かれています。
見た目はとてもかわいくて、どこか安心するデザイン。
「ちゃんと子ども向けなんだな」と思いました。
でも、ページをめくった瞬間、その印象は変わりました。
中身は、まったくかわいくない。
細かい文字。
びっしり並んだ問題。
本気の解説。
「あ、これは遊びじゃない」
そう感じました。
かわいい表紙と、かわいくない中身。
そのギャップが、これから始まる世界を象徴しているようでした。
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子どもの表情
リビングに教科書を並べると、わが子は少し驚いた顔をしていました。
「すごい量だね」
そう言いながらも、算数のテキストを手に取り、ぱらぱらとめくっています。
その表情は、思っていたより落ち着いていました。
少し安心したような、
少し誇らしげな顔。
まだ受験の厳しさは分かっていないかもしれない。
でも、「何か大きなことが始まる」という空気は感じ取っているようでした。
その姿を見て、私は思いました。
この挑戦は、私だけの覚悟ではない。
この子も、ちゃんと一歩を踏み出している。
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10万円の意味
10万円は、決して軽い金額ではありません。
でも、あの日支払ったお金は、単なる出費ではありませんでした。
それは、
「本気でやる」という宣言。
そして、
「逃げない」という約束。
ダンボールいっぱいの教科書と、コンビニのレジでの緊張。
あの日が、わが家の本当のスタートラインだったのかもしれません。
不安もある。
迷いもある。
それでも、やると決めた。
あの10万円は、わが家の覚悟の証です。
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